*また、前述の通り、当記事はシナリオ・クエストで起こるイベントや登場人物のセリフなど、ほとんどを記録しています。未プレイの方は閲覧をご遠慮いただきたく思います。まずはご自身でプレイをお楽しみいただくことを強くお勧めいたします。
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怒りのハイネスドラゴン
フォーゲルブルグを守ろう

来たぞーーっ!
ドラゴン、ドラッヘ渓谷側から多数っ!!
防壁に作られた物見の塔から外を警戒していた傭兵が、声を張り上げた
ほとんどの市民が退去し、傭兵だけが残ったフォーゲルブルグに緊張が走る

来たか!!わざわざ正面から突っ込んでくるとはな!!大砲班、砲撃用意!!
威嚇の必要はない!!全石弾をドラゴンの横腹に叩き込め!!
しっかり引き付けろ!!大丈夫だ!この都市の防壁はそうやすやすと破られはせん!!
各砲座、砲撃開始!!黒色火薬が尽きるまで、撃つのをやめるな!!てぇーーーっ!!
外壁に並んで据えられた大砲の砲撃を皮切りに、戦いの火蓋が切って落とされた

相手がハイネスドラゴンだけで済めば何よりだったが、案の定の展開だな。
大丈夫だ。常に最悪の事態を想定するのは、指揮官の務めだからな。考えになかった事態ではない。
複数が相手の戦いとなれば作戦を変えなければならんが…。街に奴等を引き込むかどうか、だな。
街への被害は極力避けたいが…持ちこたえられるところまでは現状維持が正解、か…?

ああ、ついにドラゴンたちが来てしまいましたか…!!
普段から大きい顔をしていた分、傭兵の皆さんには結果を出していただきたいものですが…。
本気になったドラゴン相手にしょせん人間なんて…。
そのとき
地響きと共に、正門のあたりで何かが倒れる大きな音がした!!

正門が破られたぞーっ!!

狭い場所へ引き込めっ!!動きを封じ、一匹ずつ仕留めるのだ!!
敵の体力にも限りはある!!少しの傷でも勝利に繋がる!!怯むな!前へ!!
(都市内にドラゴン出現)

ふぉ、フォーゲルブルグの外壁が破られるなんて!?
傭兵隊は何をやってるんです!?精霊堂だけは死守してくださいっ!!
ああっ!また壁が…!!

ぬううう…っ!強い!これがハイネスドラゴンの強さか…っ!?
なにっ!?あいつらは違う!?もっと強い!?馬鹿な、それでは勝てる見込みが…!!
普通のドラゴンに敗れてはデュナン傭兵隊の名折れッ!!せめて、せめてこいつらだけはぁ…っ!!
城壁に囲まれた狭い空から、断続的な強い風が吹き降りてくる

来たか…!ようやく本命のご到着だ…!!
傭兵隊、点呼っ!動けるもので班を再編成するぞ!!
…!!戦えるものはゼロ、だと…っ!?
くうっ…!ハイネスドラゴンとやりあう前に全滅とは…!!

どこまでも愚かで薄汚い人間よ…!!奇襲ならば我を倒せるとでも思ったか…!?

奇襲…っ!?ゲルハルトか…!!

小賢しい抵抗だったが所詮は人間…我の炎の餌食となって焼け落ちたわ。

…!

おかげで無駄に時間を浪費することになったが…!
蚊トンボに手を焼いている間も、露払いに仕向けた下等竜達はよく務めを果たしたようだ…!
貴様たち人間がもう少し残っているものと思っていたが…、我の買いかぶりだったようだな…!

くっ!
ここまでか…。私が時間を稼ぐ!その間に…、全部隊、撤退だ…っ!
…貴殿も撤退しろ。奴も傷ついているとはいえ、戦力差は歴然だ。…世話になった。
→この場を引き受ける 勤めを果たすように言う |

ば、馬鹿な…!?貴殿、死ぬ気か…!?
…ふ。
そうだな、死ぬ気でいたのは私のほうか。
その貴殿の目…ハイネスドラゴン相手に勝算がある、というのだな?
…貴殿を信じよう。私は、部下たちを一人でも多く脱出させる。
…勝ってくれとは言わぬが、少しでも多く、時間を稼いでくれ。そして、死なないでくれ…頼む!

…どうした人間よ?今更、我と貴様らの差を感じて逃げる算段でもしているか…?
肯定する →勝負を挑む |

どこまでも浅はかな種族よ…。やはり貴様らには存在する価値もない…!!
貴様ら下等種族がこの地に存在した証…、全て焼き払ってくれるわ…!!
(創傷のフェルグニを倒す)

見ていたぞ…!手負いとはいえ、まさかあのハイネスドラゴンを倒すとは…!!

おのれおのれ人間んんん…っ!
許さん!許さんぞおおおおお…っ!!
一度地に伏せたフェルグニが、再び両の翼に力を込めて飛び上がった

くっ!まだ戦えるというのか…!?
カーリンが再び剣を構えようとしたその時
『ヴァァァァァォォォォォォーーーッ!!』
フェルグニのものとは異なる、重く低い地鳴りのような咆哮が、何処からかこだました

…!?バカな…!この我におめおめ逃げ帰れと…!?
咆哮を聞いたフェルグニは明らかに狼狽し、怒りで我を忘れていたその両眼にもいくらかの理性が戻る

グ…ッ!覚えていろ、人間ッ…!!
このフェルグニを大地に這わせた罪、必ずや、償わせてくれるぞ…!
フェルグニは大きく羽ばたくと天高く舞い上がり、そのまま城壁の向こうに姿を消した

…終わった、のか?
フェルグニの姿を見送ったカーリンが呟く。
フォーゲルブルグはハイネスドラゴンの襲来という未曾有の危機を脱したのだ

…申し訳ない。私は貴殿を過小評価していたな。
貴殿がハイネスドラゴンを倒せるだけの実力を持ちあわせているとは…。すまない。正直、想像だにしなかった。
貴殿がいなければ、このフォーゲルブルグは跡形もなく破壊されてしまっていたというのにな。
このフォーゲルの市民全てを代表して礼を言わせてもらう。…ありがとう。
…正直、人を見る目には自信があったのだがな。情けない…。此度は力不足を痛感してばかりだ。
…。市民の避難場所にパンクラッツを迎えにやる前に、街の被害を確認したい。
街を回ってみてくれるか?生存者がいれば声をかけてやってくれ。
(精霊堂)

うう、石が…。
ウィレム市長は意識を失い呻いているがどうやら外傷はなさそうだ
地面に倒れ伏すウィレム市長の傍らには、大剣を携えた魔剣士…シオンの姿がある

おや…君か。…ということは、ハイネスドラゴンは敗れたということだね。
シオンはさして驚いた様子もなくこちらを見やる。その手に握られているのは、琥珀色の輝きを放つ石だ
→大剣の形状について聞く |

ああ、この剣を龍の墓場で見たというのだろう?推察どおり、君が見たのはこの剣で間違いない。
この大剣は呪われていてね。ドラゴンの屍に歪んだ魂を吹き込んだのはこの剣に込められた魔力によるものだ。
安心するといい。僕がこの剣を回収した今、もう龍の墓場にスカルドラゴンが湧くことはないよ。
龍の墓場にある屍を甦らせ、ハイネスドラゴンを激昂させることが僕の目的だった。
邪魔が入らなければもっと多くのドラゴンを甦らせられるはずだったんだがね。
まあ、それでもハイネスドラゴンを怒らせるには充分だったわけだ。
この大剣を使えば、ドラゴンは人間の仕業だと思い込む。計画通りだったよ。
何せこの剣は、僕が人間だった頃から使っているものだからね。ドラゴン達が勘違いするのも無理はない。
知恵と知識は使う者次第だが、嘘や偽りと無縁のドラゴン達が知識を蓄えるのは正直無駄だと思うよ。
→魔剣を配った理由を聞く |

あれは魔族の工匠に用意させたものでね。
試行錯誤の中で生まれた出来損ないの中から、より壊れやすいものを集めたのさ。
ドラゴンと戦う最中、頼りの武器が壊れれば、どうなるか…わかるだろう?
その時まで手放せないように、武器にはそこそこ強力な魅了の魔法をかけておいたんだが…。
魅了の魔法を弱体化されて、強度まで上げられてしまったのは誤算だったよ。
おかげで傭兵隊はドラゴンともそこそこ戦えて、この街は全滅を免れたんだからね。
→シオンの持つ石について聞く |

ああ。光る石だ。この石を手に入れたくてね。
この光る石は『土の石』。ここにいるウィレム市長が、フェルグニとは別のハイネスドラゴンから預かり受けたものだ。
ドラゴンティア、そう呼ばれる杯と一緒にね。
ところが市長はなかなか警戒心の強い男でね。フォーゲルブルグに戻るや否や、石をどこかに隠してしまった。
シオンは教会の壁にぽっかり開いた小さな穴に視線を向けた

魔法の力を使って聞き出そうにも市長は精霊の加護を受けた司祭だ。他の人間のように簡単にはいかない。
市長がこの石を、隠した場所から移動するような状況を作らなければならなくなってしまったんだ。
色々と妨害を受けたが、ドラゴンと人間側、双方に策を施しておいたのが正解だったね。おかげで僕が、こうして城塞都市の内部に潜り込むことができるだけの混乱と…。
市長が逃げ出すことを決意するほどの状況が生み出せた。
最後の最後まで、市長が精霊堂を離れようとしなかったのは意外だったけれどね。

さて…。
この石をかけて剣を交えるのも一興…と言いたいところだが、君はハイネスドラゴンと戦って随分消耗したようだ。
君が石に導かれるなら、この先も、いくらでも機会はあるだろう。楽しみは次に取っておくことにしよう。
依頼主も、この石を心待ちにしていることだしね。
しかし正直、ハイネスドラゴンを倒せる程腕を上げているとは思わなかったよ。
君と剣を交える時を楽しみにしている。では…。
カーリンにシオンのことを伝えた

そうか…全ては魔族の差し金だったというのだな。市長が無事だったのは不幸中の幸いか。
市長がいれば、フォーゲルブルグの街は立ち直るさ。そういうことには無類の才能を発揮する男だ。
じきに皆戻ってくる。今のうちに少し休んでおくといい。お互い満身創痍だが…我々は勝利したのだ。
この街からハイネスドラゴンを撃退した英雄を、市民や傭兵たちが放っておくと思うなよ?
そう言って口元を綻ばせたカーリンの言葉通り、皆が戻ったフォーゲルブルグでは夜通しで飲めや歌えの祝宴が行われた
(1250000BasePt/JobPt)