*また、前述の通り、当記事はシナリオ・クエストで起こるイベントや登場人物のセリフなど、ほとんどを記録しています。未プレイの方は閲覧をご遠慮いただきたく思います。まずはご自身でプレイをお楽しみいただくことを強くお勧めいたします。
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巫女と鳴弦
「糸」に隠された真実をたどる
前:巫女といにしえの大蛇
後:暁と黄昏(暁)

**…か。
ローランドは腹部に手をあてたまま、辛そうに、こちらを見た
血の気が引いた顔には、うっすらと汗が浮かんでいる
どうやら、魔族に襲われた時の傷がまだ痛むようだ…

実は…**が、自治会の部屋で見つけた「糸」のようなものについてなんだが…。
→詳しく聞く |

「糸」そのものについて、分かったことは2つだ。
まずは、素材。麻という植物の皮で作られた「糸」だ。
もう1つは、「糸」に何かが付着していたこと。どうやら樹液が、固まったものらしい。
不甲斐ないが…これが何を意味するのかは分からない。
今、似た樹液の採取できる木を探しているが、この調査自体間違いなのかもしれない。
実は何の関係もない調査に無駄な時間を…。こうしている間にも初瀬は…。
ローランドは、苦しそうに眉を寄せた

すまない。弱気になってしまっているようだ。彼女のことが心配でしょうがない…。
ローランドは小さく息を吐いた

**には、街で聞き込みをして欲しい。
これは今まで調査をしてきた**にしか頼めない。
オレは街の周辺を探す。「糸」に付着した粘液がヒントのはず…何か分かったら教えてくれ。
初瀬…だと思ったら、よく似たかむろだったようだ…

初瀬お姉さまですか?お暇をいただいているようですよ。
樹液のようなものが付着した「糸」に心当たりはないか聞いてみた

「糸」…。おさいほうの「糸」ですかね?それとも、くもの「糸」ですかね?
んー。おけいこで使うお琴の「糸」は違いますよね…。
ごめんなさい。分からないです。

どうも、異国の商人の方。古今東西、珍しいものを取り揃えた鶴屋でございます。ぜひ、うちに寄っていただきたいのですが、鶴屋は今は休業中でして…。
異国との取引を控えよ、との、自治会の厳しいお達しもございまして。
…はぁ。
樹液のようなものが付着した「糸」に心当たりはないか聞いてみた

「糸」…でございますか。
万次郎は考え込んでいる

さっぱり分かりません。お役に立てずに申し訳ないです。…はぁ。

いつぞやの商人か。先日、自治会より市中警護の強化を言い渡されてな。
真っ当な商人のお主は心配ないだろうが、不審な者があれば警護役に申し渡すように。
樹液のようなものが付着した「糸」に心当たりはないか聞いてみた

樹液のついた…?
ふむ。それはおそらく「漆」であろう。うるしの木は、この地特有の植物でな。
三百年以上前から、この木の樹液を塗りつける工芸品が多く出回っておる。
しかし「糸」のようなものとなると…。おそらく、「弓の弦」であろうな。
黒鷲城にまだ城主がいた頃…怖ろしい闇との戦いがあった頃の話では…。
弓の弦には、雨に負けぬよう、「漆」を塗りつけたという。
まぁ、古い戦弓の話だがな。古き良き工芸品に興味を持つとは、さすが商人だな。
さらに詳しく聞きたくば、我ら警護役でなく、「鶴屋」のような大店の商人などに聞いてみることだ。
亀山サスケから聞いた「弓の弦」について聞いてみた

「漆」の塗られた「弓の弦」ですか。非常に珍しいものですね。
鶴屋でも、漆塗りの品はいくつか扱っておりましたが…。
「弓の弦」とは…。
もともと漆塗りは、やんごとなき身分の方の品であったと、かつて父に教わりました。
「漆」に触れると手がかぶれるので、かつては魔除けとして用いられていたとか。
魔除け、といえば、ひとつ伝え聞いていることがあります。
千年ほど前の話です。
当時の巫女は、神事の際に大きな弓の弦を引いて、魔除けの儀式をしていたとか。
こういった弓は、持ち運びが困難で…儀式の時以外は、大切に祀られていたそうです。
古代の貴重な品ですが、鶴屋でも扱ったことはないかと…。

**…か。街の周辺で、「糸」のようなものに塗られていた樹液の木を見つけたよ。
うるしの木という、イズモ特有の植物だと分かったが、イズモでは珍しいものではないらしい。
これが糸口だと睨んでいたんだが…。
ローランドは、苛立っているようだ…
どの話をしようか?
→市中警護の強化 |
つい最近、警護役が自治会より市中警護の強化を言い渡されたと話した

おそらく自治会の副会長「源十郎」になりすました「魔族レフェル」の仕業だろう…。
初瀬を探すオレたちの行動を制限するつもりだ。…ちくしょう。
→「糸」の正体 |
麻でできた「糸」は、おそらく「弓の弦」であること
黒鷲城にまだ城主がいた頃、弓の弦には「漆」を塗りつけたという話をした

古い戦弓か、なるほど…。城主のいた頃というと、確か魔王のいた「暗黒時代」…。
少なくとも100年は前ということか。
→「漆」について |
漆塗りは、高貴な身分の品であり、かつては魔除けとして用いられていたこと…
千年前の巫女は、神事の際に大きな弓の弦を引き、魔除けの儀式をしていたと話した

…。
ある程度話したところで、ローランドは黙り込んでしまった

弓の弦で魔除けの儀式…。
…何かを思い出しそうだ。ちょっと待ってくれ。
ローランドは黙っていたかと思うと、急に勢いよくこちらを向いた

…**が千間洞窟で聞いた声…!
魔族が、初瀬の力を利用して、彼女に憑依させた古代の巫女ーー「音羽日女」(オトワヒメ)の言葉だ!
**!覚えているかい?
→覚えてる →覚えてない |

太古の魔獣を封印したという「音羽日女」は…。
「相手の魔を避ける鳴弦(メイゲン)は、ここにはない」…そう言ったんだよね?
「鳴弦」はつまり…。
→漆塗りの弓 |
ローランドはゆっくりと頷いた

「音羽日女」の魔除けの弓「鳴弦」。
**が拾ってきた「弓の弦」。それを落とした魔族レフェル。
見えてきたね!
魔族は、「音羽日女」の弓「鳴弦」を盗み出し、巫女の力を押さえつけたんだ。
おそらく「鳴弦」あるところに「魔族」あり、だ。
だが、持ち運びが困難ということは、弓自体を移動した可能性は低い…。
「鳴弦」がありそうな場所は…。
さっき、**は「漆塗りは高貴な身分の人間の品」だと言ったね?
→黒鷲城 |

ああ。まさしく「高貴な身分」の場所。
…なんてことだ。
廃墟となった城は、自治会の戒めで警護役がついていた。
城で人影を見たなんて、幽霊じみた噂。
その正体は廃墟に呼び寄せられた魔族…。
初めて会った時、**に言ったのを覚えているかい?
「城に関する情報を集め、真相を確かめるのがこの街での最終目的」だと…。
少し興奮気味なローランドは、口早に話している

敵は「魔族」。…だが、暁の兵団の到着を待っている時間はない。
ローランドは首を振った

いや、やはり暁の兵団を待つべきなんだろうか…。
→待っている暇はない! |

**の言う通りだな。初瀬を助けないと…!よし。準備ができたら言ってくれ!

**。今こそ、黒鷲城に突入する時なのかもしれない。
そして、初瀬を…。
ローランドは溜め息を吐いた

オレは、見てのとおり満足に戦える身体じゃない。
ローランドは、自分の腹部を指差した。魔族に襲われて負傷した場所だ

オレは街の様子に注視しながら、ここで暁の兵団を待つ。
**だから、信頼して頼めることだ。黒鷲城に潜入して欲しい。
一大事だと悟られて、城下街に混乱を招くのは避けたい。
城には警護役がついてるはずだから、裏手から廻るのが一番いいだろう。
いいかい。黒鷲城は魔族のアジト。強い魔物が多く徘徊しているはずだ。
だが、向こうに気づかれるのは好ましくない。できれば不意打ちでいきたいからね。
中に入ったら、「魔物に気づかれないように、あの上級魔族レフェルを探す」んだ。
**なら、魔物の死角をついて、ヤツの場所まで辿りつけるだろう…。
…準備はいいかい?
→いざ、黒鷲城へ! |

分かった。初瀬を頼んだよ。
(黒鷲城内部)
どこからともなく女性の声が頭に響く
**…敵に見つからぬよう、中央の間の「行灯」に触れるのだ。
この「音羽日女」の力で、**を中へと導こうぞ…。
声が小さくなっていく…。中央の間へたどり着こう
壁際を歩きながら、モンスターのいない場所を探すと有効かもしれない…
部屋の中央から聞いたことのない言葉が、不思議な詠唱のように響いている
「行灯」に触れようとした。その時…

**!
ローランド…と、アーデンが背後に立っていた

よかった。間に合ったようだね!

待たせたな!暁の兵団員、全員がこちらに向かっている。
アリシアの仇だ。あの魔族レフェルをしとめてやろうぜ。
「行灯」に触れた…
「音羽日女」の声が聞こえる
頼もしき者たちよ…魔の者のもとへと導こうぞ。
(隠し部屋)
弓らしきものを手にした魔族レフェルが、聞いたことのない言葉でなにやら詠唱を続けている…
うつろな目をしている初瀬がいる。ローランドの顔からは、血の気が引いてしまっている

初瀬…!
初瀬に駆け寄ろうとしたローランドをアーデンが押さえた

落ち着くんだ。お前さんは怪我をしている。もしもの時どうするつもりだ。
いざという時、「初瀬」という彼女も守れないぞ。
アーデンの言葉に、ローランドが後ずさる

**…。あんたは、ここまでたどり着いた実力者だ。
魔族レフェルに気づかれないように近寄って、彼女を救い出す方法を探ってみてくれ。

…。
**か…。
初瀬のものではない、女性の声が聞こえる。「音羽日女」の声だ

魔の者を止めねば…大地に災厄が降り注ごうぞ…。
しかし、この身体の力か、「音羽日女」は自由に動けぬ…。
初瀬に憑依している「音羽日女」の声が続く

ミタマノオロチを解き放ってはならぬ…。
かくなる上は、この身体を滅ぼすより他なし。
!! |

ミタマノオロチがすべてを破壊し、飲みつくす前に…この身体を滅ぼすのだ。
背後の物陰から会話を聞いていたアーデンが小さく声をかけてきた

人ひとり殺せと、簡単に言ってくれるじゃねぇか。
目の前の命を見捨てて、未来を救えってか。
→そんなことはさせない →こういう決断も必要 |

おいおい。そんな剣幕で…いや、待てよ。
「初瀬」の力で「音羽日女」が実力を出せないって言うなら…。
アーデンは顎に手をあてながら呟いている

…時間はないが、賭けてみるのも悪くないかもしれねぇ。
**。以前話した「大釜」のことは覚えているか?
→覚えている →覚えていない |

古代王の墳墓で冒険者が見つけたという「大釜」。
アレには、強力な魔法が仕込まれている…。
そして、命を吹き込んだり、死者を呼び出す力がある…と王宮の調査員が言っていた。
実際、「大釜」が見つかって以来、気味の悪い事件が続いていてな…。
アーデンは真面目な顔で続ける

アレを使えば、人形のような…つまり…。
言い方は悪いが、「音羽日女」の入れる「新しい器」を作れるんじゃねぇかと思う。
実際、魔族1体だけでも強敵だ。暁の兵団員を集めたはいいが…。
「音羽日女」の力がねぇと、封印から解放される化け物相手に消される可能性もある。
**…俺たちの運に賭けてみねぇか。
アーデンの視線は真っ直ぐこちらに注がれている
→賭けてみる! |

よし!あんたならそう言ってくれると思ってたぜ!
さっそく王宮へ向かおう。まず「大釜」を手に入れるんだ。
ローランド。お前さんには、暁の兵団員を預ける。
様子を見て、間に合いそうにない時…分かるな?
ローランドは小さく頷いた

古代の力は、魔王と魔族の時代を復活させる恐れのあるもの…。
…ここは、任せてくれ。アーデン、**、頼んだ。
(首都エリシア王宮前広場)

アルフレド
王宮にある「大釜」を使用したい…と?
海の向こう、イズモの地にて、魔族が古代の巫女を利用して怖ろしい企みをしていると話した
話を黙って聞いていたアルフレドは目をすっと細めた

それで、「大釜」を使って古代の術を行おうと…。
実に興味深い話です。
故あって、そういったものを調べる機会がありましてね…。
100年前に滅びた魔王も…不思議な術を使って不死身の軍団を作り出したと言います。
それは、この釜が出土した古代王の墳墓と同じ…。
アーデンならば…上手くゆけば、成功するかもしれませんな。
両手を背後で組みなおし、アルフレドは、姿勢を正した

国王直属の冒険者組織「暁の兵団」を信用いたしましょう。

…手配いたしました。準備が整い次第、王宮の者が暁の兵団へ届けるでしょう。
ただ、ひとつ留意していただきたい。
これは王宮憲兵の方でも、貴重な調査材料です。
紛失、失敗にはそれなりの代償を払っていただきます。
それでは、また…。
アーデンに話しに行こう

よぉ。**。どうだった。
アルフレドが「大釜」を手配した話をした

よし。後は、届くのを待つだけだな。少し時間がかかるかもしれない。
俺もこっちで「大釜」について調べてみよう。
これは、わずかだが、俺からの礼だ。取っておいてくれ。
「大釜」が功を奏すか分からないが…。これに賭けてみるしかねぇ。
「大釜」が届いたらあんたに知らせる。時期を見て、俺に会いに来てくれ。
(700000BasePt/JobPt)
前:巫女といにしえの大蛇
後:暁と黄昏(暁)